地球音楽プロジェクト実行委員会とは?

地球音楽プロジェクト実行委員会は、世界の音楽を日本に紹介するための音楽会の開催、研究、及び研究者の育成、文化交流を目的としています。
世界の音楽を通し国際文化交流を推進すると共に、国際社会の創造や社会貢献、日本の芸術文化の振興および活性化に寄与することを目指しています。




世界の様々な音楽文化


世界には様々な音楽文化が存在しています。以下は、各地の音楽の一例です。

●アフリカ音楽
一般に多くの人々が思い浮かべるアフリカ音楽というのは、太鼓をドンドコを叩く、リズム中心、打楽器中心というイメージだが、アフリカには、そこに生活する人々と同じぐらい多種多様な音楽がある。地域によって、ヨーロッパ、アジア、アラブ、南北米など様々なジャンルの音楽から影響を受けており、その土地でしか生まれない音楽が無数に存在する。西アフリカには美しい音色と旋律を聴かせるハープのルーツをなった伝統弦楽器の「コラ」の音楽、アラブ圏の影響が強い北アフリカではリュートや琵琶のルーツとなった「ウード」の音楽、ポルトガル~ブラジルの貿易の拠点になった西アフリカのカーボベルデ島にはファドのようなしっとりした歌謡、かつてアジアとの貿易で栄えた東アフリカ・インド洋に浮かぶザンジバル島にはインドやアジア歌謡を彷彿とさせる音楽、エチオピアには日本の民謡や音頭そっくりのものある。
16世紀以降の奴隷貿易によって、無数の種族のアフリカの音楽文化が南北のアメリカ大陸に伝えられ、新大陸の黒人文化と結びつき、ブルース、ジャズ、ゴスペル、ラテン音楽(キューバ、ブラジル、ハイチ、ジャマイカ、コロムビア)など、現在の世界中のポピュラー音楽の基礎となっている。


● ジプシー
10世紀頃より、北インドを出て漂白の旅に出た楽師たち、ジプシーの民族。アラブ各地や東ヨーロッパ、西ヨーロッパ各地を放浪し、ジプシー音楽を作り上げる。各地のそれぞれの土地の音楽と融合し、固有の音楽スタイルを生む。ルーマニアやバルカン半島には幾多のブラスバンドが、ハンガリーやチェコにはヴァイオリンやアコーディオンを中心としたバンドが、フランスの北、ベルギー、オランダ、ドイツにはいわゆるマヌーシュ音楽と呼ばれるジプシーギター音楽が発展した。スペインでは土地の音楽と融合し、フラメンコを生んだ。いずれも、壮絶技巧をほこる音楽家たちで、何世代にも渡り親や家族から、そして、幼少から音楽を学び、譜面を読まず、耳と心で音楽を奏でる人々。


● ケルト
紀元前からのケルト民族に根ざす固有の文化。
ケルト民族はアイルランドを中心に、スコットランド、イギリス、フランスのブルターニュ、スペインはガリシア地方など、ヨーロッパの最西端に位置する地域にひろがり、紀元前からの固有のケルト文化を共有する。各地にはそれぞれの言語(ゲール語)があり、固有のケルト音楽が発展した。ケルト音楽は19世紀半ばからのスコットランドやアイルランドからの移民により、人の流れと共に全世界に広がり、カナダ西海岸や米アパラチア山脈、米東海岸にもたらされ、やがてはグルーグラスを発祥し、カントリー音楽に繋がる土壌を作る。


● ヨーロッパ/北欧
ヨーロッパはひとつの大陸でありながら、その国々の労働環境や風土、宗教などによって様々な地域の伝統音楽が育まれてきた。 スペインの舞踏/舞曲であるフラメンコ、ポルトガルの大衆歌ファド、スイスのヨーデル、ブルガリアの女性合唱ブルガリアン・ヴォイス、フランスのミュゼットやシャンソン、東欧のスラブ系舞曲などをはじめ、それぞれの音楽の中に各国各地域の豊かな文化や深い歴史が反映されている。また、北欧では豊かな自然や北欧神話の影響を色濃く受けたスカンジナヴィア諸国ならではの伝統音楽が発達している。